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2010年2月 3日 (水)

判例変更2

 過日、憲法上の重要な論点について、判例変更がなされたので紹介してみよう。

1月21日(木) 毎日新聞
私有地に神社 違憲 - 北海道砂川市 政教分離で最高裁

 北海道砂川市が私有地を無償で空知太神社に使わせていることは、政教分離を定めた政教分離を定めた憲法に違反するかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・竹崎博允長官)は20日、「憲法が禁じた宗教団体に公の財産を提供する行為」と述べ、市の土地提供を違憲と判断した。その上で「違憲性を解消する他の手段について審理が必要」と、1、2審判決を破棄し、審理を札幌高裁に差し戻した。
※記事見出しより。

 憲法20条政教分離原則に関する違憲審査としては愛媛玉串料事件に続き2例目だが、今回は従来最高裁が政教分離原則の違憲審査に付き、津地鎮祭事件より一貫して示して来た「目的効果基準」原則(目的が宗教的意義を持ち、効果が宗教に対する援助や圧迫になる行為)に代わり、新たに次のような判断を示したのである。今回大法廷が新たに示した判断基準は、

 「宗教施設の性格、無償提供の経緯や態様、一般人の評価など諸般の事情を考慮して、社会通念に照らして総合判断すべき」

 と言う物である。
 そのうえで、違法確認を求めた原告らに対して、
 「施設撤去以外にも有償・無償での譲渡や貸し付けなど違憲性解消の適切な手段があり得る」と指摘。施設撤去は氏子集団の信教の自由に重大な影響を及ぼすとも述べて、1・2審判決を破棄、審理を差し戻したのだ。

 目的効果基準に関しては、同日の別の面で紹介されている判決要旨に記載されている藤田宙靖裁判官の補足意見に書かれていたが、論理構造等に批判があるのだそうだ。今回示された審査基準は、政教分離原則という精神的自由権である信教の自由と密接に関わる問題について、最高裁がソフトランディングを図った物だと言う事が出来るのではないかと私は推測するのである。

 追伸:一昨年の9月にあった行政事件書証における訴えの利益についての判例変更に関する記事の時にも述べたが、
当該記事 - 判例変更 2008年9月12日投稿
 こういう判例変更は法学部教授の先生方が問題として出題するのがお好きで、現時の行政書士試験の試験委員が法科大学院の教授の面々でいらっしゃることからして行政書士試験で論点が出題されることがあり得る。
 前回の内容は、法検3級2009年度版には掲載されたが、本試験には出なかった。今回はどうであろうか?

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