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2006年7月21日 (金)

合格講座(行政法6)2ターン目

 今日は合格講座行政法2ターン目の6回目、本来なら行政不服審査法がメインなのであるが、5回目に残っていた行政手続法の残り、不利益処分に対する意見陳述手続である聴聞と弁明の機会の付与、行政指導、意見公募手続(いわゆるパブリックコメント制度)を学習した後、行政不服審査法の概論だけ入って今回は終了である。したがって残りは第7回目の問題演習の回で行うことになっている。
 そんなわけなので、今回は実務上もよくある聴聞と弁明の機会の付与のうちでも規定と手続がややこしい聴聞について例を挙げて書いていこう。
 今回登場いただくのは、食品衛生法に基づき都道府県知事に対して食堂の営業許可申請をし、兵庫県の某所でタカくん食堂という食堂を経営する店主(仮名:タカくん 兵庫県○○市在住)と、行政庁である兵庫県知事井戸知事とその補助機関から数名である。なお、補助機関の面々はこの場における役割名で呼ぶこととする。
 で、兵庫県某所で、県より食堂の営業許可を受けてタカくん食堂を経営していたタカくんだが、あるときちょっとした不注意から、食中毒者を出してしまい、その被害が甚大だったため、行政庁たる兵庫県知事の井戸知事の名前で営業許可取り消しという不利益処分を受けることになり、行政手続法第13条1号のイに該当するため、聴聞の手続が行われることとなった。

行政手続法第十三条
 行政庁は、不利益処分をしようとする場合には、次の各号の区分に従い、この章の定めるところにより、当該不利益処分の名あて人となるべき者について、当該各号に定める意見陳述のための手続を執らなければならない。
一  次のいずれかに該当するとき 聴聞
イ 許認可等を取り消す不利益処分をしようとするとき。
  以下略。

 そして、行政書士を代理人として雇うことを知らなかった哀れなタカくんは、一人で指定された聴聞の日にノコノコと県の指定する聴聞の開催場所へといったのである。
 そこには、司会席と思しき机がひとつあり、そこには主催者と呼ばれるこの聴聞の取り仕切り役がえらそうに座っており、その前に縦に平行に並べられた一対の机があり、片方に、県の職員(処分庁側の代表)が座っていた。
 そう、聴聞には処分を下す張本人の行政庁の井戸知事は登場しない、実は井戸知事は主催者というしかめっ面の司会者を決めて、そのものに聴聞の進行をするように指示しているのである。つまりは行政庁たる井戸知事のパシリなのだが、聴聞中においては主催者は王様である。

同法第二十条
    主宰者は、最初の聴聞の期日の冒頭において、行政庁の職員に、予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項並びにその原因となる事実を聴聞の期日に出頭した者に対し説明させなければならない。
  2 当事者又は参加人は、聴聞の期日に出頭して、意見を述べ、及び証拠書類等を提出し、並びに主宰者の許可を得て行政庁の職員に対し質問を発することができる。
  3  前項の場合において、当事者又は参加人は、主宰者の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる。
  4  主宰者は、聴聞の期日において必要があると認めるときは、当事者若しくは参加人に対し質問を発し、意見の陳述若しくは証拠書類等の提出を促し、又は行政庁の職員に対し説明を求めることができる。
  5  主宰者は、当事者又は参加人の一部が出頭しないときであっても、聴聞の期日における審理を行うことができる。
  以下略。

上記条文を見て頂いたら分かるように、主催者はパシリの癖に処分庁の職員にタカくんに対して下した処分の内容や理由を言わせたり、必要があると思ったときは、お言葉を発して色々指示することが出来る。なおかつタカくんが目の前にいる職員に対して質問をしようと思っても 、主催者の御許可をいただかないといけないのだ。
 ただこのように王様気取りの主催者も、聴聞が終了したらただの井戸知事のパシリに逆戻りしてしまう。

同法第二十四条
 主宰者は、聴聞の審理の経過を記載した調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者及び参加人の陳述の要旨を明らかにしておかなければならない。
2  前項の調書は、聴聞の期日における審理が行われた場合には各期日ごとに、当該審理が行われなかった場合には聴聞の終結後速やかに作成しなければならない。
3  主宰者は、聴聞の終結後速やかに、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した報告書を作成し、第一項の調書とともに行政庁に提出しなければならない。
  以下略。

 つまり、パシリの身分に戻って相手側の言い分の正当性や、聴聞を行った内容とかを報告書や調書にして、井戸知事に提出しなければならないのだ。それもすぐに・・・ 残業必死のパシリの主催者君に陽の目はあるのか?

同法第二十六条
  行政庁は、不利益処分の決定をするときは、第二十四条第一項の調書の内容及び同条第三項の報告書に記載された主宰者の意見を十分に参酌してこれをしなければならない。

 というわけで、本当にしっかりと見てくれるのかどうかは別問題だが、井戸知事にはパシリに使った主催者君の仕事の成果をちゃんと見てやらなければならないと書いてある。
 まあ、これで残業したかもしれない悲しき下っ端公務員の主催者君も浮かばれるでしょう・・・・かね?

 追伸:紙面の都合でまた、はしょってしまったが、要は行政手続法の聴聞における主催者の立場というのは場面場面によってころころ変わるということが重要で、ついでに言えば、聴聞の公開非公開を決定するのは行政庁である。
 なお、これらの処分権限は食品衛生法と地方自治法の規定に基づき、国から都道府県に対して第1号法定受託事務として委任されているのであるから、国で作った法律である行政手続法の適用を受けるのである。
(すみません。もし間違っていたら指摘くださればありがたいです。上記の内容については余り自信がありません。)

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コメント

  やっと終わりました。情けない・不甲斐

 無い自分です。来週から気合入れて頑張っ

 てください。なので日曜日は受けません。

 悪しからずお許しくださいませ。

 あと3ヶ月です。や、ヤバイです!

 講師に会わせる顔がないので、模試まで

 会いませんよ。とにかくTOP組に引き

 離されないように喰らい付いて行きます。

投稿: 信者 | 2006年7月22日 (土) 00時43分

 信者さん。こんばんはです。答練が余りよくなかったみたいですね。気を落とさずにがんばってください。あと、先ほどブログのデザインを変えてみました。これでちょっとは字が見やすくなったでしょうか?
 では明日も早いのでもう寝ます。おやすみなさい。

投稿: タカくん | 2006年7月22日 (土) 01時01分

  ありがとうございます!

  ご無理言って申し訳ないです。

  タカくんさんも来週からの答練頑張って

  くださいね。とにかく前へ前へ!

  たまには、山へ登ってくださいね。

  おやすみなさい!!!!!!!!!!!

投稿: 信者 | 2006年7月22日 (土) 01時27分

 お久しぶりコメントはあまりしてなかったけど、ブログはちょこちょこみています。
色々なお話をされてますね。でも自分もわかってないとかけませんね.勉強きちんとされてると思います・
ぷりんももう少し勉強してから答練を受け様と思ったけど今週からいよいよ準備不足で受けに行きます。
ちょっと講師と顔をあわせにくい。。。Me too.

投稿: プリン | 2006年7月23日 (日) 21時12分

ゼミお疲れ様でした。
いよいよ、答練ですかがんばってください。
今日某講師の記述ガイダンスに出席してきました。

結論から言いますと、記述では点数とれません。
今日のガイダンスでよくわかりました。

とにかく択一の点数伸ばすように、過去問法検国2の反復継続しかないと実感しましたので、
完璧に解けるようにがんばります。

ちなみに、
某講師曰く、本試験のレベルは上がってなく、
不可能問題に惑わされる受験生が多いため
合格率下がってるとおっしゃってました。

今日のガイダンスに行って思ったことは、
どの講師について行くかは、人それぞれですが、やっぱり答練で結果出してる人数が多い講師について行くのが一番だと思いました。

これ以上は、おわかりですよね^^

投稿: ヒロりん | 2006年7月23日 (日) 23時06分

 プリンさん、おはようございます。お恥ずかしい話です。内容は実際的にはテキストベースを出ていません。だから、テキスト首っ引きで十分書けます。稚拙な内容ですよ。
 私も答連を今週の水曜日から受けようと思っていますが、準備不足は否めません。復習に重点を置いて答練を処理していこうと思います。

投稿: タカくん | 2006年7月24日 (月) 09時17分

 ヒロりんさん、おはようございます。昨日はわざわざ登山いただきましてありがとうございます。しかし、某講師は相変わらず客寄せだけはうまいですね。しかし受講生側としてはかないませんね。はっきり言ってそういう発言内容では合格はおぼつかないと思います。それこそ、神風特攻隊のように、受講生の尊い命(時間とついでに金)を奪ってしまいますよ。私はつくづく先生のガイダンスを受けることができて本当によかったと思います。
 私は基礎固めはまだまだで、進度としては遅れ気味ですが、日々一歩一歩前進していきます。

投稿: タカくん | 2006年7月24日 (月) 09時29分

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