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2006年7月14日 (金)

合格講座(行政法4)2ターン目

 今日は合格講座行政法の2ターン目の4回目、内容的には行政行為の撤回の残りと行政行為の附款、行政上の強制手段、行政機関情報公開法の半分ぐらいであった。1ターン目の時には行政上の強制手段の一つである代執行のところで話が終わっていたので、今回はそれを含めた大枠での考え方である行政上の強制手段について書いてみようと思う。
 行政上の強制手段とは、平たく言えばお上(行政機関)が国民に対して言う事を聞いてほしいことがある場合にそれを強制的にやらせるための手段のことであり、まず大まかに分けると現在言う事を聞いてほしいことを聞かせるために使う行政強制と、過去に言う事を聞かなかった事に対するお仕置き(制裁)に使う執行罰に分けられる。
 そして、現在してほしいことがあり、国民に言う事を聞かせるための行政強制は、さらに行政上の強制執行と即時強制に分けられ、これまた行政上の強制執行は目的や方法の違いで、代執行、執行罰、直接強制、行政上の強制徴収に分けられる。
 また、過去に言う事を聞かなかった事に対するお仕置きである行政罰は、刑法総則を適用して刑罰の形式で科す行政刑罰と、行政上の秩序を守るために行政法規違反に過料を科す秩序罰に分けられる。
 行政罰の種類である行政刑罰と秩序罰の違いは言ってみれば、刑法を適用しないといけない程のしゃれにならない国民のおイタに対してのもの(行政刑罰)と、まあたいした事のないおイタに対してのもの(秩序罰)の違いであるといえるので、ここではこのぐらいにしておくが、厄介なのは行政上の強制執行である。いろいろ種類があるのでこんがらがりそうである。詳しく見ていくことにする。
 まず行政上の直接強制のひとつである代執行は、お上がある国民にやってほしい事があるのだが、どうしてもやってくれない場合に、そのやってほしいことが他人でも出来る事であった場合、お上自ら(まあ、お上自らがすることはまずないが)又は誰かがそのやってほしい事を代わりにして、かかった費用をやってほしかった国民に払わせるというものである。執行罰は代執行と違い、ある国民にやってほしいことがその国民本人にしか出来ない場合に罰金を取ることを予告して、やってほしいことをやらせようとすることである。
 つまり代執行は誰かが代わって出来ること(代替的作為義務)を直接的に実現する手段であり、執行罰はしてほしい本人にしか出来ない(非代替的作為義務及び不作為義務(不作為とは「~するな」ということなので、当然代わって誰かが「する」ことは出来ない。))事を罰金という間接的な手段で実現するものである。
 以上の二つとは異なり直接強制と行政上の直接強制は、「代わってする(代執行)」とか、「させるようにする(執行罰)」という概念はなくやってほしいことを、お上が実力を持って無理やりさせるという攻撃力が格段に違う強制手段であり、直接強制は国民のしてほしいこと(義務)に対して、行政上の強制徴収はお上に支払うべき税金等の納付義務に対して、それを行わない国民に対して、お上が直接国民の身体や財産に実力を加えたり、支払うべき税金を強制的に巻き上げたりして目的を達成するものである。
 さて、それでは最後に即時強制だが、即時強制は国民の身体や財産に直接実力を加えるのは直接強制と同じだが、即時強制の場合は国民に義務を課さずにいきなり国民にお上がしてほしいことをやってもらうというさらに攻撃力が上の手段である。義務がいらないと書いたが規定的には、

 あらかじめ義務を命じる余裕のない緊急の必要がある場合、または事柄の性質上義務を命じる方法では目的を達成できない場合

とある。具体的には消防官の火事の際、延焼家屋内に生存者がいる場合の家屋突入が上げられる。この具体例については1ターン目の行政法5回目の投稿で書いたので詳しくは説明しないが、火事で中に取り残されている人間に脱出する義務を科し、義務を果たさないので突入して助けるということでは、中にいる人は明らかに死んでしまう。つまり、この場合が「義務を命じる余裕のない緊急の必要がある場合」に相当するのである。
 さて、これらの内容に分かれる行政強制だが、かっての考え方では行政行為には自力執行力が内在されているとされ法律の根拠は要らないのではないかという考え方もあったが、現在では法律による行政の観点から法律の根拠が必要であるとの考え方に立っている。特に、直接強制と即時強制には、その攻撃力が半端ではないため、人権侵害の危険性が付きまとう(当然直接強制より即時強制のほうが、よりその危険性が高くなる)ので、特に個別の法律の根拠が必要であるということになり、行政代執行法という代執行に関する一般法のようなかたちで一般的に直接強制や即時強制を規定する法律は存在しない(存在し得ない(昔の戦前にあった治安維持法や特別高等警察法のようなものが出来てしまうと困る))のである。

追伸:今回のメンテナンスはさすがに2日もブログの投稿を中止させてやっただけあり、今まで極限に反応が遅い時間帯でもレスポンスは快適である。まあ、前にも書いたとおり、私は暇人なのでかまわないが、出来るだけブログの投稿に命をかけているユーザーの(別に私はなおざりに書いているわけではないが)期待に報いるようにしていただきたいものである。
 

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コメント

  えっ、タカくんさんは暇人なんですか?

  今日の講義の中でお話があった思います

  が、勉強方法の修正点について教えて

  ください。ただ、このままで良いと

  講義前に講師に言われましたのでこのま

  ま進んでいくつもりではありますが・・

  いかがでしょうか?答練5回目で100

  超えました。答練の成績は講師のクラス

  が上位3校を占めているんだそうです。

  他校を圧倒しています。タカくんさん

  も続いてくださいね。

  

投稿: 信者 | 2006年7月15日 (土) 02時01分

 信者さんおはようございます。勉強内容の変更については、今までどおりが近道と先生はおっしゃっていましたよ。
 山篭りしている信者さんの勉強量は、おそらく国Ⅱクラスの勉強量を凌駕しておられると推定されますから、このまま突き進んでもいいのではないでしょうか? 私は下界でコツコツやるだけです。
 追伸:私は基本的には自分は暇人とは思っていませんが、働いている方々や、学生の方に比べて時間的余裕があるから「暇人」と称しているだけです。

投稿: タカくん | 2006年7月15日 (土) 08時10分

  おはようございます!

  暇していると大変なことになりますね。

  失礼しました。

  答練についてですが正直すべて100は

  ほしいです。6回目は総合ですから、全

  範囲から出題されますが。

  祇○祭にSTOしてやりたいです。

投稿: 信者 | 2006年7月15日 (土) 09時27分

信者さん、たびたびのお越しありがとうございます。多忙にてコメント返しが遅くなってすみませんでした。
 今、神の講義を聞きに京都にやってきていますが、やはりカップルが多いです。目の毒です。仮面ライダーに変身して、キャストオフしてマスクドアーマーをマッハ7でばら撒きたいです。クロックアップして、相手に気づかれないように野郎だけ殴って回りたいです・・・
 まあ、ぼやいていても仕方がないので、とりあえず今日もがんばって神の講義を聴いてきます。
 ではでは。

投稿: タカくん | 2006年7月16日 (日) 17時52分

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