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2006年7月28日 (金)

合格講座(行政法8)2ターン目

 今日は合格講座行政法2ターン目の8回目、今回からお上にケンカを売るやり方の内の一つ、裁判所にチクって行政をシバいてもらう行政事件訴訟法の始まりである。
 行政事件訴訟法は前回話をした行政不服審査法とは同じお上へのケンカであるのだが、その内容はかなり異なっている。
 まず第一に、お上の過ちを内輪でもみ消すという裏趣旨がある行政不服審査法では、お上の行った行為のうち「違法」なものはもちろん、法には適っているが内容がまずいもの、すなわち「不当」なものに対してもケンカが売れたが、流石に裁判所はお上の行為が「違法」かどうかという事でしかケンカを売らせてくれない。裁判所はそのお上の行った行為の内容が法令に照らして適法か違法かどうかの判断しか出来ないからだ。
 第二に、行政不服審査法ではお上のやったことに文句が言いたい場合、そのやったことが「処分」の性質を有する場合にはケンカを売ることが出来た。しかしながら、行政事件訴訟法では、条文の中にケンカの売り方を規定し、さらにその売れる場合についても厳しく定めてある。(行政事件訴訟法第2条以下6条まで)

行政事件訴訟法
第二条  この法律において「行政事件訴訟」とは、抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟及び機関訴訟をいう。
第三条  この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。
2  この法律において「処分の取消しの訴え」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。)の取消しを求める訴訟をいう。
3  この法律において「裁決の取消しの訴え」とは、審査請求、異議申立てその他の不服申立て(以下単に「審査請求」という。)に対する行政庁の裁決、決定その他の行為(以下単に「裁決」という。)の取消しを求める訴訟をいう。
4  この法律において「無効等確認の訴え」とは、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟をいう。
5  この法律において「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。
6  この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合において、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。
一  行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)。
二  行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。
7  この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。
第四条  この法律において「当事者訴訟」とは、当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの及び公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟をいう。
第五条  この法律において「民衆訴訟」とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう。
第六条  この法律において「機関訴訟」とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟をいう。

 なぜこんなに細かく定められているのか? それは裁判所がうっとうしいからである。つまり、出来ればお上とのケンカはお上が内々で押さえて欲しいのだが、やはりそれでは救われない人がいる。だから行政(お上)の暴走を押さえるためにも、裁判所の方で判断してあげましょうと言うのがこの法の趣旨であるけれども、かといって判断できないことも持ち込まれては困るわけで、そこでこんな場合はうち(裁判所)に言って来てもいいよと風に決めておくのである。
 第三に行政不服審査法では簡易迅速な紛争の処理をモットーとするが故に書面審理主義(書類で判断する)を採用しているのに対して、行政事件訴訟法では口頭審理主義(しゃべりで判断する)を採用している。これは両方とも一長一短があり、書面審理主義は簡易迅速を旨とする故に逆に議論が尽くされないと可能性があり、口頭審理主義では当事者の意見を裁判官が聞き倒すので議論は尽くされるがケンカの期間が長くなるおそれがある。

以上のように各々特徴がある行政不服審査法と行政事件訴訟法であるが、前回も述べたとおり原則は自由選択主義である。どっちの方法を使ってケンカを売っても構わないのである。
(例外もある、すなわち審査請求前置主義(不服申立前置主義)である。)

追伸:記述式40文字出題の余波が予備校内に激震を走らせている。しかしながら、私は信頼する講師に任せて一歩一歩着実に進んでいくだけである。
 ただ、出来れば今年合格して講師の教えの正しさを胸を張って言いたいものである。

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