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2006年6月13日 (火)

合格講座(民法9)2ターン目

 今日は合格講座民法2ターン目の第9回、内容的には連帯債務と債権譲渡それに弁済である。で、先ほど昨年の12月中旬に行われた1ターン目の時の投稿内容を確認してみたら、連帯債務と講学的には弁済受領の話をしていたので、今回は債権の譲渡についてお話したい。
 基本的に民法では債権は権利であるため、原則として譲渡性を有すると規定する(民法466条本文)

第四百六十六条  債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

このことを称して債権の自由譲渡性という。だが、466条の但書にあるように、債権の性質がこれを許さないときはその限りではない。その「これを許さない性質」については以下の3点が挙げられる。
 1、但書記載のとおり、性質上譲渡を許さない債権
 2、当事者が譲渡禁止の特約をした債権
 3、法律上譲渡が禁止されている債権

 1については但書どおりなので具体的に述べるが、講師の講義中御使用されたたとえとして、母親が息子に対して家庭教師を雇う場合の、母親の家庭教師に対する息子に勉強を教えてもらう権利がある。もしこれに譲渡性を許してしまうと、極論を言えば母親が隣に住む外国人の友人にその権利を譲渡することが出来、家庭教師はこの息子さんなら家庭教師が出来そうだと思って、契約を承諾したのに、下手をすると日本語がしゃべれないかもしれない見ず知らずの外国人の子供の家庭教師をしなければいけない羽目になる。これではいくらなんでも家庭教師のほうがかわいそうであるということになる。
 2については講師は通帳(銀行の預金通帳)を例に挙げられた。たとえば預金通帳(いわば預金者が銀行に対して有する債権である。)に譲渡性を持たせてしまうと、銀行はいちいち新しい債権者(譲受人)に対して通帳の名義の変更をその当人及び内部の処理、必要ならクレジットカードの再交付をいちいち行わねばならず、たまったものではない。
(もちろん、本人の結婚等による氏の変更や住所変更届、クレジットカードの紛失等についての処理はいたし方がないのは当然のことである。)
 3については扶養請求権を例に挙げられた。この扶養請求権とは、平たく言えばお年寄りの方が自分の息子や娘に老後の面倒を見てもらう権利である。まあ、少しひねた見方をすれば、お年寄りの方が自分の息子や娘に面倒を見てもらいたくない場合もあるが、どちらにしても社会通念上考えれば親の面倒は息子や娘が見るのが当然であって、いくらお年寄りが自分の息子や娘に面倒を見られたくないといっても、完全介護の老人ホームにでも入らなければそれは不可能である。また、そうなると結局お年より自身が困るので、それはだめだということなのであろう。
 以上のように例外として譲渡制限債権があるのだが、466条2項に以下の規定がある。

第四百六十六条2項  前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には、適用しない。ただし、その意思表示は、善意の第三者に対抗することができない。

 つまり前述の2に話において、譲渡禁止特約の付いた債権が特約に違反して、第三者に譲渡された場合は譲受人が善意であれば債務者はその譲渡について譲受人に対抗することは出来ないということであるが、最高裁の判例はこの譲受人に対しては善意に加えて無重過失を要求している。すなわち、譲受人が譲渡禁止特約について知らなかったことについて、裁判所は常識的に考えてそんなのんきな話はないだろうということなのであろう。

参考 昭和48年7月19日最高裁判例要約
    譲渡禁止特約のある債権の譲受人は、その特約の存在を知らないことにつき重大な過失があるときは、悪意の譲受人と同様、その債権を取得し得ない。

追伸:今日もつっこんだ内容となった。講師が解説されたことについて正確に理解しているか少し心配である。

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コメント

  民法も終盤に差し掛かりましたね。

 残るは行政法ですね。頑張ってください。

 寝ちゃだめですよ!僕のほうは不安の毎日で

 す。みんな同じですね。金曜日から答練です。

 タカくんさんはどこで受けますか?

 

 法検のゼミは受験するんですか?

 

投稿: 信者 | 2006年6月15日 (木) 01時58分

 信者さん、おはようございます。勿論私だって不安です。言うほど勉強してませんから、やってもやっても不安です。
 答練は7月26日から「山」で受けます。まだ行政法しかまともにやってませんので。法検ゼミも勿論受けますよ。私は日曜日の分にしました。多分先生の講座の受講生の方は、土曜日に受ける人が多いんでしょうね。(特に京都の方々は)

投稿: タカくん | 2006年6月15日 (木) 07時56分

信者さんは、山にこもって修行しておられるし、ゼミにも参加されてるので、たぶん成績上位に入ってくるんでしょうね。私なんかは、信者さんが以前書かれてたお話にならない点数を大幅に下回る点数しかとれないと思います。

投稿: ヒロりん | 2006年6月15日 (木) 12時51分

 ヒロりんさん、こんにちは。そんなことはないですよ~。信者さん共々上位の成績に入りますよ。私は絶対低空飛行決定だと思います。でも何とか追いつきたいと思っています。

投稿: タカくん | 2006年6月15日 (木) 13時08分

早いもので今日から答練ですね。信者さん達を始めとしてトップ層が受けられると思いますが、私は、授業に参加です。個人情報保護検定の発表が来週のはずが今日に繰り上げられまして、確認した結果合格でした。勉強時間にしたら2時間ぐらい本読んだだけでしたが、ほとんど問題文の矛盾点探せば正解できる試験です。タカくんさんも次回受けてみては?

投稿: ヒロりん | 2006年6月16日 (金) 12時18分

 ヒロりんさん、先ほど講義でお会いしたところですが、こんばんはです。Kさんにはお話しましたが、実は講義の休憩中にmadam-yさんのブログで個人情報保護検定合格を知りました。おめでとうございます。このコメントを見て、お誘いのとおり検定を先に受けておきたい誘惑に駆られましたが、講義前に言ったとおり(その時は合格したって知らなかったんですよ~)
個人情報保護士をストレートで受けようと考えています。
 答錬ですが、信者さんにも言ったとおり、私は7月26日から「山」で受けようと思っています。
(ちなみにKさんは「どぶ川」の近くで受けられるそうですが・・)お互いがんばって上位層に喰らい付きましょう!

投稿: タカくん | 2006年6月16日 (金) 23時26分

ありがとうございます。答練は、私もドブ川で受けます。最近では下水道の整備が進み、水質が回復して鮎が住めるぐらいになってるみたいですのでついでに見てきます。

投稿: ヒロりん | 2006年6月17日 (土) 00時14分

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