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2006年6月23日 (金)

合格講座(民法12)2ターン目

 今日は合格講座民法2ターン目の12回目、内容は賃貸借の残りと、使用貸借、消費貸借、請負、委任、組合、寄託、和解といわゆる典型契約をすべて終え、契約以外の法律関係としていわゆる法定債権のうち、事務管理と不当利得について学習した。1ターン目のこの回では今日も登場したが大阪弁護士会のH弁護士(よくテレビに出ている子沢山な方である)の得意な和解についてお話ししたが、今回は法定債権の不当利得について書いてみようと思う。
 さて不当利得とは、まっとうな理由がないのに他人から利益を得たものに対して、取得した不当な利益をむしりとった相手に返させる制度である。民法の703条以下に規定がある

民法第七百三条
 法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。

 たとえば、のび太君とスネ夫君がタケコプターの売買契約をしたとする。そしてスネ夫はタケコプターをGETした。ところがのび太は錯誤によってタケコプターを売ってしまったので、すぐに錯誤無効を主張した。それにより売買契約がなかったことになり、結果的にスネ夫君は「正当な理由なく」のび太君から利益(タケコプターをGET)を得ていることになり、のび太君はスネ夫君のせいで損(タケコプター手放した)をしていることになる。このときのび太君側から見てスネ夫君に対して主張できる債権的権利が不当利得返還請求権である。
(ただし、スネ夫君がのび太君に対してお金を返せというのは不当利得返還請求権ではない、のび太君が負うのは無効よって法律行為が無くなった事に伴う原状回復義務(スネ夫君にお金を返す。)だけである。)
 不当利得が成立すると、スネ夫君がのび太君の錯誤につき善意である場合は現存利益の返還義務を負い
(民法703条:この場合はタケコプターが壊れていたら返さなくてもよい。)
 それに対して錯誤につき悪意であれば受けた利益に利息をつけて返さなければならず、損害が生じている場合は損害賠償の義務を負う
(同704条:この場合はタケコプターとそれを使用することによって得た利益をのび太君に返還せねばならず、万が一タケコプターが壊れていたら損害賠償をしなければならない。(多分のび太君はドラえもんに怒られるだろうから、その精神的苦痛も損害賠償に含まれるだろう。))

民法第七百四条
 悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。

 さて、この不当利得だが下記の場合には主張することが出来ない。これを称して不当利得の特則という、705条以下708条まであるが、特に重要と講師がおっしゃっているのは、708条の不法原因給付である。

民法第七百八条
 不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。

 これはたとえば、新地(大阪の高級スナック街北新地の略である。)のホステスさんとエロ会社役員との間で、愛人契約が結ばれ、その見返りとしてホステスに高級マンションがあてがわれた。ところが、この場合愛人契約は民法90条公序良俗違反により不法な契約となるため無効である。本来なら不当利得返還請求権がエロ会社役員に発生するところだが、愛人契約のような社会的に非難されるような行為をしたものは、法の救いを求められない。したがって、エロ会社役員はホステスさんにあげたマンションを取り戻すことが出来ないのだ。そして、708条は債権的考えなのだが、その708条適用の反射的効果によりマンションの所有権はホステスさんの物となり、ホステスさんに移転登記が完了していれば、なんとホステスさんのものとなるのである。
 これは原則として物権は債権に優先するという大原則を、708条という民法の条文の文言を守ることにより、債権が物権に打ち勝っためずらしい例であると講師はおっしゃっていた。

追伸:今日は講師が講義で話されていない論点もたぶんそうであるという感じで、ブログに記載した。当っていることを希望する。

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コメント

先日はmadam-yさんのブログで、法学検定についてのアドバイスをいただきありがとうございました。
行政書士試験に法学検定がとても有効だということを教えていただいて、アドバイスいただいた問題集の4級と3級を絶対やろう!と思いました。
ところで、のび太とスネ夫の例おもしろいですね!
民法もこのように勉強すると楽しくなりそうです。
これからも、訪問させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

追伸:私はアニメのドラえもんは声優が変わったあと見ていませんが、タカくんさんは見てますか?

投稿: ちえのすけ | 2006年6月24日 (土) 16時51分

 ちえのすけさん、御訪問ありがとうございます。madam-yさんや若葉さんのブログから、たまにこっそり覗き見させていただいておりました。
 こちらこそ今後ともよろしくお願いします。私の方はどうぞ御自由にいつでもいらして下さってかまいません。お待ちしています。
 ところで新配役のドラえもんは勿論、最近はアニメのドラえもんは殆ど見たことがありません。私の世代はどちらかというと小学館の雑誌とか、コミックスとかで見ていた世代です。また、私たちの世代ではドラえもんの声というと大山のぶ代さんの
「ボク、ドラえもんです。」
のインパクトが強すぎて、今の水田わさび嬢(年下なので)の声に違和感を覚えるのは事実ですね。
 (ただ、彼女は彼女なりに一生懸命やっているのがわかりますから、大役がんばってほしいとは思います。)

投稿: タカくん | 2006年6月24日 (土) 22時13分

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