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2006年6月27日 (火)

合格講座(民法13)2ターン目

 今日は合格講座2ターン目の13回目、内容的には民法709条不法行為と特殊的不法行為(714条~718条)で債権法のすべてが終わり、いよいよ民法第4編第5編からなる家族法のうち親族法についての殆どを学習した。ペース的には1ターン目よりは早い状態だがそれでも、14回目の復習回には親族法の残りと相続法が残っている。
 まあ、それについては私的にはなんら問題はないのでこれ以上触れないことにするが、1ターン目の時には確か家族法の特質について軽く述べた程度だったので、今回は親族の話について少し考えさせられる話が講義で出たのでそのことについて書いてみようと思う。
 親族というのは配偶者(男なら妻、女なら夫)と血族と姻族とに分けることが出来る。血族とは自分の親・祖父と続く尊属と自分の子供・孫と続く卑属というように、いわゆる血がつながっているものの集まりということである。それに対して姻族というのは私はまだその部類を親族として持っていないのであるが、要するに結婚することによって配偶者の父親・祖父等のことである。
 (ただし法律上は親族と呼べる姻族は三親等(具体的に言うと配偶者の両親・祖父母・両親の兄弟姉妹までである。)であるのだが。)
 さて、ここで私を含む行政書士受験生の方が晴れて試験に合格し、行政書士事務所を開業して受ける法律相談のうち以下のようなケースがある。
 ある夫婦がいて、夫が若くして(具体的には60歳前後だったそうだが)死亡した。そして残された生存配偶者(未亡人の奥さん)が夫の両親の扶養についての法律関係を相談に来たとする。
 前提としての法律関係は以下のようになる。

 配偶者が死亡した場合は婚姻関係は解消される、しかし婚姻することによって成立している配偶者側との姻族関係は当然には終了しない。
(ただし配偶者そのものは血族でも姻族でもない。ただ単に親族の枠の中に入るだけだ。)

民法第七百二十八条
   姻族関係は、離婚によって終了する。
2  夫婦の一方が死亡した場合において、生存配偶者が姻族関係を終了させる意思を表示したときも、前項と同様とする。

 つまり上記728条2項の規定により、残された妻は配偶者である夫の姻族との関係を終了する意思表示を行わないと、姻族関係は継続される。すなわち、残された妻は夫の両親等がいれば728条2項規定の意思表示を行わなかった場合は、扶養義務が生じてしまう。 日本人的な考え方から言えば、夫の両親を見るのは当然という風潮があると思うが、
 (最近はどうだろうか? もしかしたら違っているかもしれないが。)
 残された妻は果たしてそれで残りの人生やっていけるのであろうか? 確かに年老いた夫の両親はかわいそうである。しかし、依頼人として事務所に来たその未亡人さんに、我々は冷たいようだが民法728条2項の話を教えてやらなければならないのだ。行政書士の立場はあくまでも依頼者を守るのが本筋である。
 立場的に社会的弱者の未亡人の奥さんを助けるために敢て、御主人のご両親との間の姻族関係を解消する意思表示を行いなさいとアドバイスしてあげなければいけないのだ。以前の投稿にも書いたが、助けるものがいれば反対に助けられないものが出る。民法は二人は同時には助けられない。それと同時に我々も行政書士となって業務を行うからには、必ずこういうケースが出てくるだろう。そのときに私は果たして的確かつ冷静な判断が出来るようになるであろうか?

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コメント

おじゃましますー
民法728条2項の話は今日、ちょうど本で読んで読んだトコでした。

助けられるものがでれば、助けられないものがでる。

ホントにそのとうりですね。

あ、それから不当利得ののびたくんとスネオの話、またまたわかりやすく良かったデス!
これからも、ドラえもんキャラがたくさん登場することを楽しみにしてます~♪

投稿: yumiyumi118 | 2006年6月29日 (木) 13時44分

時には自分の考えとは逆の判断やアドバイスをしなければいけないこともある、というのが法律家になるということでしょうか。
とても考えさせられる話でした。

投稿: ちえのすけ | 2006年6月29日 (木) 15時29分

 >yumiyumi118さん。
 実は、残念なことにドラえもんキャラが登場できるのは民法だけなんですよねぇ・・(しみじみ)
 なんと、講義が後1回で行政法に入ってしまいます。ただ、今日(金曜日)の講義は復習回ですが、親族法と相続法が残っていますので、何とか、のび太くんの家族ぐらいは出せそうかな?
 憲法にしても行政法にしても実は、お上(国・地方公共団体)と国民との関係を規定している法律ですから、無理矢理当てはめようとしてものび太君ぐらいしか出ないんですよね。お上の性格は決まってますから、結局の所はお上VS国民という構図になってしまいますね。
(地方自治法の「関与」は違いますけど。)

投稿: タカくん | 2006年6月30日 (金) 14時03分

 >ちえのすけさん。
 そうなんです。お年寄りに対してはまことにむごい話なんです。でも、そこで依頼人に対して的確なアドバイスをしてあげないといけないのが、私たちの目指している仕事です。
 ちなみに私の師事する先生は、この話を前日に別の校舎でしたところ、真っ青な顔をして聞いていた女性の受講生の方がいらっしゃったそうです。で、先生は、自分がむごい人間のように思われているのではないかととても悩んだそうです。ですから、私の聞いた講義の時には、あくまでも実務の一環だと言うことで前置きされてからお話しされましたね。

投稿: タカくん | 2006年6月30日 (金) 14時13分

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