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2006年6月11日 (日)

合格講座(民法8)2ターン目

 前回の投稿にも書いたとおり、メインで使用しているパソコンのハードディスクの入れ替えのため、土曜日より野暮用の間を縫って作業をしていたが、おかげさまで先ほど一切の作業が完了したので、金曜日の講義の内容について投稿する次第である。
 さて、今回から債権法にはいるわけだが、物に対する権利である物権に対して、債権は読んで字の如く
「人に責任を負わせる権利」
である。
 定義としては、
 特定人が特定人に対して、一定の行為をすることまたはしないことを請求する権利
 となる。
 具体例としては、NHKが演歌の大御所北島三郎に、12月31日つまり大晦日のHNKの看板番組紅白歌合戦(最近は神通力(?)がお年寄りに効かなくなったので、視聴率が悪いそうだが・・)の大トリで歌って欲しいと言うことを依頼し、北島三郎がそれを承諾(これを諾成契約と言うが、契約については後の回で取り上げる話である)することにより発生するHNKの北島三郎に対する権利である。この場合NHKの立場を債権者、北島三郎の立場を債務者という。ただこれは、紅白の大トリに出演してもらう権利についての立場であり、逆の考え方からすると当然出演すれば出演料が北島三郎側に支払われる訳だが、出演料に対しては北島三郎が債権者、HNKが債務者となる。
 さて、物権と債権の違いはいろいろあるが講師の説明を借りて一言で言えば、

 物権=強い、きっちりしている  債権=弱い、ええかげん

と言うことになる。
 どういう事かと言えば、物権については物権法定主義と言って、法律で定めた物権しか認められないと言う原則があるのに対し、債権は契約自由の原則と言うことで当事者が自由に設定できる。
 たとえば、12月31日の紅白の大トリに出演する契約を結んだ北島三郎は、同日同時間帯に民放で生放送されるやしきたかじんの番組に出演する契約を結べるかどうか? これが結べてしまう。これが債権を「ええかげん」と講師が説明するゆえんである。このことを称して債権には排他性がないという。もちろん物権は一つの物に複数の物権が同時に成立することはない。すなわち、自分のチャリンコを人に貸す場合(借りた人は占有権が発生する)それを同時に他の人に貸すことは出来ない。チャリンコは一台だから。(ただし賃借権は債権であるから他の人に貸してあげると言うことは出来る。但し他の人は物権である占有権を先に貸した人と同時に発生させることは出来ないのである。)
 また物権はその物に対して直接支配できるのに対し、債権は債務者そのものを支配できない。例をあげれば物権である所有権、たとえば自分の鉛筆は自分の物として支配できる。これを直接支配性があるという。しかし債権である北島三郎の出演権は北島三郎その人を拘束できない。あくまでも彼が自分で紅白にやってきてその場で歌っていただかないといけないのだ。これを直接支配性がないという。
 さらに、物権である所有権は誰に対しても主張できる。自分の鉛筆は自分の物であり、誰に対しても自分の物と主張できる。これを絶対性があるという。しかし債権は先ほどの話の通り、NHKは北島三郎に対して紅白の大トリに出演してもらう契約をしたのであって、その権利を彼の弟子の山本譲二に主張しても無駄である。彼は北島三郎ではないからだ。これを絶対性がないという。
 とどめに、物権は例として土地の二重譲渡が登記の先後で権利の帰属を決定するように、先に公示(登記)を備えた者に優先権があるのに対して、債権はその成立の先後発生原因の如何を問わず平等に扱われるのが原則であり、これを債権者平等の原則と言う。
 以上のように物権と債権は明確な違いがあり、債権はその曖昧さ故に、民法に於いて物権同様その内容について色々な規定が為されているのである。
追伸:今日は、かなり踏み込んだ内容となったが、解釈を間違えていないだろうか?心配である。なお今回の講義内容で一番重要だったのは債権者代位権と詐害行為取消権であったが、紙面の都合にて割愛する。

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コメント

おはようございます!わーい。北島三郎とやしきたかじんですね(^^)!しかも今回は山本譲二まで・・・。なんだか懐かしいです。初めてそのお話を教えて頂いた時は、一体何のことだろうと思いましたよ。こんな私も少しは成長したのかな。。。
なんだかこの頃時間が経つのが早いです。タカくんも今日はまた講義の日ですよね。このままあっという間に試験の日を迎えてしまうことになったらどうしよう・・・。でもそのわりにはぼーっとしてしまうので、タカくんのブログで精鋭な講義を受けている方々の雰囲気を感じ取って、しっかり気を引き締めないとと思っております。今日も気をつけてお出かけくださーい(^^)♪

投稿: madam-y | 2006年6月13日 (火) 07時46分

 madam-yさん、こんにちは。そうです。北島三郎とやしきたかじんが久々に登場したのですよ。やっぱりAさんとかBとかでは分かりにくいですから、具体的なキャラクターに当てはめた方が分かり易いですね。
 ところで試験まで5ヶ月をきってしまいましたね。本当に月日のたつのは早いです。私もやろうと思っていたことの殆どが出来ていません。でも先生の教えにのっとって、基礎力を重視する勉強をやっています。madam-yさんもあせらず基礎を固めてくださいね。
 では、おっしゃるとおり今日は講義の日ですので、あと一時間ぐらいしたら学校に向けて出発です。今日もがんばって勉強、そしてブログ投稿です。ではでは。(^.^)/~~~

投稿: タカくん | 2006年6月13日 (火) 14時57分

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